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がんで余命宣言を受けられた方へ

がんは日本で最も多い死因であり、非感染性疾患の一つとして、体内からがん細胞を完全に除去することが難しい病気です。
がんはステージⅠからⅣまでに分類され、ステージⅣは症状が最も進行した状態を指します。
この段階で「治療の選択肢がない」「治療を続けると体力を消耗し寿命が短くなる」と判断された場合、末期がんと診断されます。

末期がんの特徴

がんの進行は、TNM分類(腫瘍の広がり・リンパ節転移・他臓器への転移の有無)によって4つの段階に分類・評価されます。

  • ステージⅠ:がんが局所に限定されている段階
  • ステージⅡ:Ⅰより広がりがあるがリンパ節転移はないかわずか
  • ステージⅢ:リンパ節転移が明確
  • ステージⅣ:他臓器への転移がある段階

治療はステージに応じて手術、抗がん剤、放射線、免疫療法などが行われますが、治療法に選択肢がない場合、末期がんとされ、余命宣告がなされます。
終末期の過ごし方には療養型病院、介護施設、自宅があり、ご利用者様とご家族様のご意向に基づいて決定されます。

末期がんで終末期を
自宅で過ごす

末期がんで終末期を自宅で過ごす末期がんで余命宣告を受けた後の療養先の選択肢として自宅があります。
自宅は多くのご利用者様にとって最も心安らぐ環境であり、ご家族様とともに過ごすこともできます。
痛みに対する緩和ケアについても、在宅でも鎮痛剤の使用が可能で、終末期医療は医療保険が適用されます。
75歳以上の後期高齢者医療制度の対象者の方は、所得に応じて2割負担でサービスを受けられます。また、高額療養費制度により、70歳以上の方であれば月上限57,600円で終末期医療が利用できます。

在宅で看取る場合の
介護サービス

在宅で看取る場合の介護サービス医療保険に加え、在宅での看取りを望む場合、介護保険制度の利用が可能です。
この制度は通常65歳以上の方を対象としていますが、末期がんの場合は40歳からの利用も認められています。

末期がんの終末期における、
訪問介護の役割

症状の評価と管理

ご利用者様の痛みや不快感などの症状を評価し、必要に応じて適切な治療や対処法を提供することで、生活の質の向上を図ります。

創傷ケアや褥瘡(床ずれ)の予防

寝たきりや長期間の安静により発生しやすい創傷や褥瘡を予防するため、皮膚ケアの提供やご本人やご家族へアドバイスをお伝えします。

家族様や介護者へのサポート

ご家族様や介護者へケアの方法やがん治療に関する情報をお伝えします。
また、介護方法の指導や必要なグッズの提供を行い、可能な限り介護者の負担を軽減します。

医療チームとの連携

治療やケアに関する情報を医療チームと共有し、効果的な治療や生活の質の更なる向上につなげます。

ご利用者様や家族様の意見や希望のヒアリング

ご利用者様やご家族様の希望や意見をヒアリングし、治療計画に反映させ、ご希望に沿うケアを提供します。

ご利用者様とご家族様に
対する情報提供

治療の副作用や症状に関する情報をご利用者様やご家族様に提供し、不安やストレス、疑問を軽減します。

痛みや苦痛に対する
適切なケア

痛みや苦痛を敏感に察知し、適切な緩和ケアを提供します。

ご利用者様の自己決定権を
尊重すること

主体的に治療や療養方針を選択できるよう自己決定を尊重し、ともに治療計画を立案します。

ホスピス・緩和ケアチームとの連携

生活の質の向上を目指し、ホスピス・緩和ケアチームと協力し、ケアを進めます。

末期がんのご利用者様・
ご家族様へのケア

疼痛管理

疼痛管理痛みを感じることも多く、痛みの緩和は最優先事項です。
痛みの程度を正確に評価し、適切な疼痛管理を実施します。

疲労や食欲不振の対策

疲労や食欲不振の対策疲労や食欲不振に対し、栄養面の指導や適度な運動の助言を提供し、ご利用者様の体調管理をサポートします。

家族様への支援

家族様への支援ご利用者様を支える家族様の精神的負担に対して、家族様の気持ちの理解や必要な情報提供、心理的サポートを行います。

ケアプランの策定

ケアプランの策定利用者様のニーズに合わせた、包括的なケアプランをご家族様や医療スタッフと協力して作成し、ご利用者様やご家族様に納得いただけるケアを提供します。